山口
新銀行東京について、ことあるごとに自走できない状況に陥っている。産業労働局内に新たに金融監理室、金融支援担当部長などが新設された。都民や議会は知ることができるのか。
金融監理室長
原則として四半期ごとに、銀行の経営に影響を及ぼさない範囲で、可能な限り情報を開示していきたい。
山口
新銀行東京に経営監視委員会ができた。どのような役割か。
金融監理室長
再建計画の進捗状況、経営陣の職務執行を監視する目的で、取締役会のもとに設置された。この委員会は取締役会から独立して、経営陣へ助言や勧告ができる。
山口
都庁の体制を変えるからには、反省があってしかるべきではないか。
金融監理室長
銀行法による制約もあり、結果として監視が不十分であった。
山口
前の組織を踏襲するのか、しないのか。
金融監理室長
経営監視のあり方を見直した。
山口
今後、専門性の高い事案も増えると予想されるが、人員や体制は。また外注の可能性は。
金融監理室長
経営監視については金融管理室が主体となる。専門性の高い分野については、外部の専門家を活用したい。
山口
監視するのは金融や経営に関することだけではなく、体質や組織に関することも対象ではないか。
金融監理室長
再建計画が円滑かつ効果的に実施されるよう監視につとめる。
山口
今の答弁を聞く限りでは、踏み込んだ検査や監視まで行き届かないのではないか。
金融監理室長
原則として四半期ごとに、銀行の経営に影響を及ぼさない範囲で、可能な限り情報を開示したい。
山口
公表できない情報があるのは承知している。しかし、情報が開示されなかったことで今の惨状を招いたのではないか。新銀行東京の経営監視委員会の実効性は。
金融監理室長
再建計画の進捗状況、経営陣の職務執行を監視する目的で、取締役会のもとに設置された。この委員会は取締役会から独立して、経営陣へ助言や勧告ができる。
山口
金融庁の結果を待たないまま、6月下旬の株主総会で減資に賛意を示すのは、常識的に考えても疑問だ。
金融支援担当部長
再建に取り組む環境を一日も早く整えるために減資を実施をしようとしている新銀行東京の意向を尊重したい。
山口
そもそも、なぜそんなに慌てるのか。
金融支援担当部長
新銀行東京の意向を尊重した。
山口
責任の所在と減資は切り分けて考えるべきではないか。反省と究明なくして、大切な税金の8割以上をなくす減資は認められるものではない。
金融支援担当部長
資本の額は変動するが、実質的な企業価値や会社財産は変動しない。都としては、減資と旧経営陣の責任追及の問題とは切り離すべきと考えている。
山口
都はしっかりと監視すると言ってみたり、新銀行東京の判断に任せると言ってみたり、よく分からない。
(2008/6/19 経済・港湾委員会)